2012年1月20日金曜日

フィンランドの学校説明会

昨日、今日と2日続けてうちの高校では説明会が行われた。
というよりも、クオピオの街にある5つ全ての高校で説明会が行われた。

昨日は街の中心から離れたところに住んでいる生徒用。
今日は街の中にある中学校に通う生徒用だ。

中学3年生(フィンランドでは義務教育9年生)は、学校の授業を休んで希望する学校を見てまわることが出来る。

学校では、スタディカウンセラーと生徒のチューターが学校の説明と校内見学をする。
1グループ1時間で終了だ。
それぞれ150名くらいの中学生が来るということだから、そこそこ大きな行事である。

といっても、高校を見るチャンスはこの日だけである。

高校入試はないので、中学生は気に入った学校を選び、
成績の良いものから合格という、なんともシンプルな仕組みだ。
自分の入りたい高校に行くためには、中学校で良い成績を取らなければいけない。

しかも中学校に日本のような定期考査はなく、
学期中に先生が行うテストとその他の授業態度、レポートなどで総合的に評価をされる。

つまり、自分の行きたい学校に行こうと思ったら、常日頃から頑張るしか無い。
という、非常に簡単な図式である。
9年生での成績に満足できなかったら、10年生をやることはできるが、実際にやる生徒はほとんどいない。
先生も、生徒も、どこの高校に行くのもすべて自分の責任という考えを持っている。

入試一発勝負で評価されるわけではなく、
さらに定期考査一発勝負で成績が決まるわけではない。


幅広い生徒の努力を見て、評価をするからこそ、
すべての生徒が努力をすれば、自分の道を開くことが出来るという平等になる。


この、生徒の努力を最大限に評価し、チャンスを平等に与える仕組みからは、
日本も学ぶことが多いと思う。


私は、評価の方法が一番大切であり、それが変わると授業のスタイルも


学ぶ内容もすべて変わると考えている。

3 件のコメント:

  1. こんにちは。くまいです。ちょっと興味があったのでコメントしてみました。

    定期考査とか入試ではなく日常の努力を評価するというのはいいなぁと思ったんだけど、一歩間違うと公平性を欠くよね?
    各中学校間で評価基準はどの程度統一されてるの?日本でいうところの学習指導要領みたいなのがあるの?

    日本も、絶対評価から相対評価にして、入試での内申点を重くしたりしたけど、結局学校間で、評価を厳しめにつける学校とやさしめにつける学校の差があったりして、進学校ほど内申点の比率を下げてるよね。信頼度が低いから。

    そういう問題点を、フィンランドではどういう評価の仕方をすることによって解消してるのか気になったので教えてください。

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    1. メインは高校なので、ちゃんと調べてから、お答えします。
      もうちょっとお待ち下さい。

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    2. 直接聞いて来ました。

      聞いたのは仲が良い教頭先生ですが、彼曰く「平等じゃないという話はあるし、なにか基準を設けたほうがいいとは思うんだけど、基準はない。国が定めたカリキュラムにそって、各学校で教師が思ったようにつけて良い。ただし、事前にテスト以外のどのような態度を評価するかの基準は生徒に伝える。」だそうです。

      卒業生がが良い学校に行ったからといって学校が評価されるわけじゃないし、そこらへんは教師の自主性にしっかりと任されていると言うか、細かいことを気にしないと言うか。

      まぁしっかりと勉強してたら、教師が見てくれて、評価が与えられるという信頼があるんだと思う。親とも子どもとも。教師は決して勉強を強制するわけではないし、良い成績を取るのも、悪い成績をとるのも自分次第であるという考えがとても強い。だから、勉強したい子は勉強するし、他に迷惑をかけなければ先生は勉強しない子を怒ったりはしない。

      社会全体に余裕がある感じがするのも、こんな余裕を持った仕組みの中で余裕を持った先生たちが教えているから、余裕を持った大人が育つんだと思います。人間としての生き方を考えさせられますね。

      お答えになりましたでしょうか?

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