2012年3月21日水曜日

フィンランドの教育の特徴(箇条書き)


先日帰国しました。
そこで、フィンランドの教育について、私が見てきたものを簡単にまとめてみます。
日本の教育現場体験者から見た特徴ということで、一覧して頂ければと思います。
プレゼンやレポートも用意するつもりですが、まずは箇条書きで。

★教育全体の仕組み
 高校進学率50%、専門学校の充実。
 大学までの学費が無料でいつでも学べる環境
 義務教育では学習成果の平等を重視。最低限のことを全員が身につけることが優先される。
 私立学校がほとんどない。全員に平等な教育を行う。平等であることをみんなが望む国民性。

★学校の仕組み
 HRはなく。授業ごとに先生の教室を訪ねる。
 選択する授業や振り分けられたグループにより登校時間、下校時間が違う。
 HRの代わりに全校放送が毎朝かかる。
 長期休暇中の課題などはない。6月〜8月中旬まで夏休み。
 試験が自らの成果を測るためだけにある。(100点満点というテストが少ない自らの解ける問題を解く選択式が多い。人の成績と比べない。)
 先生と生徒はファーストネームで呼び合う。とてもフランクな関係。厳しく指導することは少ない。

 高校は単位制。(5学期制。1学期は約2ヶ月、週3回の75分授業で1単位)
 履修申請、成績の確認、先生とのメール連絡などに学内システムを利用
 先生と生徒の間、保護者の間の連絡はインターネットの学内システムを利用
 高校の卒業試験は6時間。1日1教科。論述式。 高校の卒業試験が年に2回ある。
 卒業試験への関数電卓、公式集の持ち込みが可能。
 高校の定期考査も1教科3時間。1日1教科。卒業試験の影響から。
 試験前だからといって、試験準備週間はない。試験前日に対策のための授業がある。
 学校設備が充実している。(芸術教科への充実が特徴的。)
 ICT化が進んでいる。(実物投影機、プロジェクター、電子黒板、電子教科書、授業の録画とネット公開など)
 
 義務教育では、学用品(鉛筆、ノートまで)はすべて学校から与えられる。
 義務教育では、教科書は学校から借りて使用する。5年程度使い続ける。
 義務教育で定期考査はない。教員が自ら試験を設定する。
 義務教育では、1クラスの人数は20名程度。教科によりそれをさらに分割。
 義務教育では、習熟度別のクラス分けは行なわない。
 障害を持った生徒も補助指導員をつけて同じクラスで学ぶことが多い。
 小学校から英語クラスや音楽クラス、芸術クラスを設けている学校もある。