2012年1月8日日曜日

日本の教育との違い2.教員の仕事内容が違う

フィンランドの教員の勤務時間は、受け持つ授業の時間のみである。
授業が無い日は基本的に出校しなくて良い。


自分の授業以外の仕事は少ない。日本でいう校務分掌のようなチームで学期に一度か二度ミーティングがあり、また自らの担当する生徒のグループのホームルームが学期に一度ある程度である。
よって、先生の仕事時間の大半は授業ということとなる。自らの授業では、評価まですべての責任を一人で持つため、他の先生と進路やテストについて相談することはあるが、同時期の同じ授業でも先生によってテストが違うものとなることが普通である。
授業について権限を与えられ、すべて任されているといえる。


学校で一番働いているのは誰か。間違いなく校長だろうと思われる。確かに授業は少ないが、教頭と協力して、すべての事務作業、学校行事の運営を行っている。たとえば、時間割の作成、教室割の作成、教員の採用、教員の給与の決定、来訪者の対応、生徒を体育館に集めての集会の司会、生徒指導のための説諭などだ。
また、他の学校との会議などにも参加をしている。他の先生は、自らの授業以外の行事などについて知らないことも多い。




日本の教員の労働時間についてのコラムを転載する。


日本は全就業時間に占める授業時間が非常に少なく、全体の就業時間の4の分1から3分の1ぐらいになっている。これはいかに、授業時間以外の仕事に多大の時間を費やしているかを示すものである。


そう、日本の先生は長い時間学校にいる。多分、部活などを含めたら、より長くなるだろう。
でも、授業が少ない。つまり、日本の学校の先生に期待されている仕事は、幅広い。


一方、塾の講師は基本的に授業、勉強に関することを期待される。
そんな人達が、年を重ねていくと、どうなるか。
授業についての差は広がる一方である。専門職のほうが優れているに決まっている。
となると、社会は塾に勉強を、学校にその他の指導を求める。
日本で塾産業があんなにマーケットを持っているのは、この構造があるからだと思う。
フィンランドと日本では学校の役割が違っている。

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